2015年2月23日月曜日

王様とこじき号は泥のように深く眠る

南国宮崎生まれの僕は寒いのが嫌いだ。
福岡の冬を憎みすらする。

なので、寒い時期には住宅街よりも
もっと寒いであろう海になんか行かない。

しかし里帰りの際に疼いてしまった。
2/3に実家に帰省した際に、明け方目が覚めて
車で3分のサーフにGO!

風、波ともに穏やか。
オオニベやヒラメを夢見るも、前日まで荒れていたそうで
底荒れしている様子。
黒潮まじりの海水と気温とは15℃以上の温度差がある。
波打ち際からは、水しぶきとともに
もわもわと湯気が。

ベイトも居ないしアタリも無いので
河口へ移動。
地元の通い慣れた風のおじちゃん2人とおしゃべりする。
サビキの先に錘を付けただけのシンプル仕掛けを見せてくれた。
「サッパが今日は全然釣れんわあ」
「これでヒラメとかも釣れるっちゃけどね」
冷え込みが増して、先月よりも川に差してくる魚の数もぐっと減ったらしい。
「寒いやろうからあの火に当たっていきないよ」

見ず知らずの自分に構えもせずに
気持ちよく接してくれるおじちゃん達。

ああ、そうだ。僕がまだ歳若く、今よりもずっと無知で純粋だった頃
こういうおじちゃん達の中で育てられたんだった。

お人好しで、狡猾な奴によく騙されたりもするけれど
その場に居る誰かを除け者にしたり、蔑んだりはしない大人達。

釣果の大小で自慢話をしたり、誰かを出し抜く為にこそこそと
情報をコントロールしたりはしない。

釣り具メーカーの宣伝記事やネット上のドヤ顔ブログなんかとは無縁に
日々の営みの一つとして釣りを愛するイカした大人達。

おじちゃん達が作った焚き火
釣りの合間の休憩や終わった後の暖を取る為に
釣り始める前に火を起こしておく


お礼を言って、遠慮なく火に当たらせてもらう。
気温2~3℃の中での焚き火は本当に温かくて嬉しいものだ。

焚き火の火を見ていると、色んな事を考える。
多分、縄文時代くらいからのトレンドだ。

福岡に帰ると雪降ったりするよなあなんて考える。
僕は普段周りの人に温かく接しているかなあ?
せかせかしたカッコ悪い大人になっていないかなあ?
次にボートを浮かべるのはいつ頃かなあ?
桜の咲く頃かなあ。
水温下がったままなのに、ちょっと気温が上がると
陽気に当てられて釣りに出かけるんだろうなあ。
そいで、まだ早かったとか言うんだろうなあ。
面倒くさくて伸ばし伸ばしになっていたボート道具の整理とメンテでもするか。
よし、今日は寒いし明日から気が向いたらやろう。







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